胸が痛い・背部が痛い
このような症状でお悩みではございませんか?
- 肋骨に沿って痛みが走る
- 息を吸ったりしゃべったりすると胸が痛む
- 安静時は楽だけど、起き上がると背中が痛くなる
- 背中からわき腹にかけて痛む
- 背筋が伸ばせない
上記の症状が現れた場合には、お気軽に当院へご相談ください。
胸・背部の痛みで考えられる疾患
肋間神経痛が代表的な疾患ですが、他の疾患でも胸痛や背部痛は見られます。
肋間神経痛
肋骨に沿って痛みが走る疾患です。胸痛だけではなく、背部や脇、あばら、みぞおちなどの痛みが伴う場合もあります。身体をひねった時やくしゃみなどの動作を機に、急な胸の痛みが引き起こされます。
原因は帯状疱疹や胸椎圧迫骨折、肋骨骨折などがありますが、中にはストレスのような、疾患以外の要素で発症する場合もあります。
軽症の場合は、一週間程度で痛みが落ち着くことが多いですが、痛みが続き早期に治したい場合には、肋間神経ブロックを行う必要があります。
開胸術後疼痛症候群
開胸や内視鏡手術による、胸部の手術後に多く見られる状態です。手術の傷は治っているのに胸痛が自覚症状として現れ、手術の傷口を中心に痛むことが多いです(傷口から離れたところが痛むこともあります)。原因は手術時に肋間神経が傷ついたことだと言われています。
脊椎圧迫骨折
骨粗しょう症が原因で骨がもろくなったことで、発症する疾患です。「尻もちをつく」などの衝撃で起きる骨折で、自覚症状がないまま進行する場合も多いです。骨折による痛みが現れたり、骨折後のしびれが生じたりすることもあります。
胸椎椎間関節症
背骨と背骨にある椎間板が炎症を起こしてしまうことで、背中が痛む疾患です。背骨の中心部の横を押さえると痛む傾向があります。
胸椎後縦靭帯骨化症
脊髄の前方に位置する後縦靭帯が骨化する疾患です。はっきりとした原因は分かっていませんが、遺伝的な要素を持ちます。背中の張りや痛み、体感部から下肢にかけての痺れ、歩行時のふらつきなどが見られます。
厚生労働省より難病指定を受けている疾患です。
乳房切除後疼痛症候群
乳がんの手術によって神経が傷ついたことなどを原因として、その後、腕・肩・腋の痛みや痺れ、腕を動かしにくいといった症状を伴う疾患です。根本的な治療法は未だ確立されていませんが、薬物療法による症状の軽減が可能です。
胸・背部の痛みに対する治療
神経ブロック治療
痛みが起きている神経やその周辺に、局所麻酔薬やステロイド剤を注入し、痛みを緩和させます。
筋肉や血行の収縮を抑えることで、痛みが改善されます。
血行が改善されると体内に酸素や栄養素が行き届くようになり、かつ老廃物がスムーズに排出されるようになるので、自己治癒力が改善され痛みも落ち着いていきます。強い痛みや慢性的な痛み、鎮痛剤や安静だけでは改善されない痛みに有効です。
特に、開胸術後疼痛症候群や骨粗しょう症による圧迫骨折(いつのまにか骨折)などによる痛みには、神経ブロック治療が効果的だと言われています。痛みに耐えるのは大変つらいことですし、我慢することで悪化してしまうこともあります。
骨粗しょう症による圧迫骨折の場合は、自覚症状に乏しく、知らず知らずのうちに骨が固まったり、変形したまま治ってしまったりすることもあります。どの疾患でも我慢せずに、適切な治療を受けましょう。
薬物治療
注射の効果を持続させる薬や頓服薬などを処方します。