激痛が走り動けなくなるぎっくり腰
突然、電撃が走るような痛みが起き、動けなくなることを「ぎっくり腰」といいます。 「重たい物を持ち上げたとき」や「立ち上がろうとしたとき」に起きやすく、足の痛みやしびれが伴わない腰痛の一種です。一週間ほどで完治する傾向がありますが、動けるまで安静にして過ごさなければならないので、仕事や学校を数日休む必要があります
ぎっくり腰の原因
背骨にある関節が一時的に炎症を起こしてしまうことが原因です。 突然腰をねじったり、曲げたりするときに起きやすく、腰椎椎間板ヘルニアの初期症状として発症するケースもあります。腰椎椎間板ヘルニアの場合は、足にしびれや痛みを伴うことが多いので、それらが現れたら早急に受診してください。
このような場合にぎっくり腰に・・・
- くしゃみをしたとき
- 重い物を持ち上げたとき
- 立ち上がろうとしたとき
このような動きが原因で、腰にぎくっと強い痛みが襲ってくる症状が特徴です。
痛くて立ち上がれないほどの腰痛があり、日常生活上で必要な、ささいな動きをするにも困難を伴います。
ぎっくり腰の治療
安静
痛みが落ち着くまでは、無理に動かさず安静にしてください。そして、痛みが落ち着きましたら、動ける範囲で日常生活を過ごしてみましょう。
動けるようになったら、一度受診してください
鎮痛剤・湿布の処方
症状が軽度の場合、炎鎮痛剤(西洋薬・漢方薬)や湿布などを処方して治療します。
もし鎮痛剤や湿布では痛みが緩和できないと判断した際は、神経ブロック治療で痛みを取り除きます
神経ブロック治療
安静にしていても痛みが治まらない場合は、神経ブロック注射(硬膜外ブロック・椎間関節ブロック)を行います。
神経ブロック注射は炎症を抑える効果だけではなく、血流を増やす効果もあるので、二次的な痛みを取り除くことも可能です。早く痛みを取ることが得意な治療法なので、多忙で長期間休めない方にお勧めします。また、注射が苦手な方には、漢方薬を処方します。
コルセットの着用
痛みが強い時期にはコルセットを着用して、腰を固定しましょう。コルセットを着用することで、起床時や立ち上がる時が楽になります。
筋肉が弱ってしまうデメリットもありますが、基本的には痛みが強い時期に装着するものなので、長期間着用することは基本的にありません。
ぎっくり腰Q&A
ぎっくり腰になってしまったときに、自分でできる応急処置はありますか?
ぎっくり腰になった時は無理に動かさず、ご自身にとって一番楽な姿勢を取って深呼吸しましょう。しばらくして少し動けるようになりましたら、深呼吸をしながらゆっくり正座をし、深呼吸を繰り返してください。痛みの程度によって異なりますが、深呼吸を行うことで、過度に緊張していた筋肉が落ち着き、楽になります。
ぎっくり腰が治るまではずっと安静にした方が良いのですか?
近年の研究結果では「安静にして過ごさず、できるだけ普段の日常生活を過ごした方が早く治る」と報告されています。とはいえ、痛みの程度は患者様によって異なりますので、できる範囲で動くことをお勧めします。 三日以上の安静は避けた方が良いと言われていますが、痛みがひどくて一歩も動けないときは無理せず、安静にしてください。また、痛みが強い際は、椎間板ヘルニアの可能性もあるので、かかりつけ医まで相談しましょう。
ぎっくり腰は冷やした方が良いのですか?
炎症が原因で発症しているので、最初の数日は冷やして治すことが重要です。
ぎっくり腰が起きてから数日経ちましたら、血流を良くするために温めるようにしましょう。